でけた

沈金の読切というか後日談、書けました。30枚強。まだタイトルが決まってないけど、一晩寝かせれば何か思いつくと思うので、たぶん明日じゅうにアップできると思いますー。


資料としてイェイツの「ケルトの薄明」をぺらぺらめくっていたら、いろいろ懐かしくて、うっかり読み込んでしまいました。私が持っているのはちくま文庫井村君江訳です。いまは青空文庫芥川龍之介の訳が読めますが、私がこの本を買った当時はWWWなんて一般的ではなかった…。時代を感じる。

ケルトの薄明 (ちくま文庫)

ケルトの薄明 (ちくま文庫)

ところで「Regina, regina pigmeorum, veni」というのは芥川訳だと「女王よ。矮人の女王よ。我来れり」で、井村訳だと「女王よ、妖精の女王よ、来たれ」なのですね。veniというのが自分(占星術師リリイ)にかかるのか女王にかかるのかという、けっこう大事な点が違う。訳を見ただけでもveniが「来る」という意味っぽいということはわかるのですが、いちおう羅和辞典(研究社)を引いてみると、veniというのはvenioのことだと書いてあって、venioは1来る、達する (略) 5到来する、近付く (略) 7現われる、出現するという意味だとなっている。つまりだいたい英語のcomeと同じだと考えていいと思うので、上のラテン語文を英語にしてみると"Queen, queen pygmy, come"…に…なるのかな…?(自信ない) そうだとすると井村訳のほうが正しいような気がするのですけど…。前後の文脈とか見ても、ぶっちゃけ意味不明でわけわかんない。完全に「理屈じゃないんだ、感じるんだ!」系。空気感だけで読ませる系。肌触りさえあれば芸術は成立する系。そんなこんなで、あまり深く考えるべきことでもなさそうなので、とりあえずメーヴ女王という文字に萌えておきますよ。雪風


とっぴんぱらりのぷう。